MacBook Pro 2016 Touch Bar 分解・修理

2016/10/28に発売が開始された新型MacBook Proですが、発売日にTouch Bar付きのモデルを入手した方はほぼいなかったと思いますが、当店もやっとの事で入手する事ができました。

※2016年10月の内容となります。

Touch BarなしモデルであればApple Storeや一部の家電量販店でデモ機を触る事ができましたが、Touch Barありのデモ機が登場したのもおそらく11月末から12月中旬だったと思います。
今回のMacBook Pro 2016のメインはやはりTouch Barモデルと思いますが、当店では入手をした次の日には分解をいたしましたので内部の構造が気になる方は参考にしてみてくださいね!

分解難易度としては5段階中5です。 特殊なドライバーを使う事も多く、無理に分解をするとネジがなめってしまったり故障に繋がってしまう為に以下の内容を見て頂き判断をしてください。
以下の分解画像は割愛している所も多くありますが、現時点(2023/10)で修理できる項目は、液晶交換、キーボード交換、スピーカー交換になります。

また、お問い合わせでよくあるメモリの増設、ハードディスクの増設についてですが、ロジックボードに埋め込まれているために後からの増設はできないようになっております。
MacBook Pro購入後に増設をする可能性がある場合は新品購入時にカスタマイズで選択をしておく必要があります。

後継モデルのA1989の分解はこちら。

 

MacBook Pro 2016 13インチの分解方法

【MacBook Pro 2016 Touch Bar 分解・修理方法1】

今回の分解は少し大雑把ですが、液晶交換、トラックパッド交換、USB Cポート交換、スピーカー交換、ロジックボード交換の場合に参考になると思われます。

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【MacBook Pro 2016 Touch Bar 分解・修理方法2】

MacBook Pro 2016のタッチバーを使ってみた感想としてまず思ったことは、Touch BarはSarari以外のFirefoxなどでは以下の画像のようにYahoo、Facebookなどのアイコンは出ないんですね。
海外のFire Foxのレビューでもこの内容について記載があったので間違いはないと思います。

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【MacBook Pro 2016 Touch Bar 分解・修理方法3】

アルミボディのMacBook Proは背面にあるネジが10本でしたが、今回のMacBook Pro 2016は6本になっております。
ドライバーは同じものが使用でき、ペンタローブ型になっております。

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【MacBook Pro 2016 Touch Bar 分解・修理方法4】

毎度のことですが、ペンタローブネジは無理に外そうとするとネジがなめってしまう可能性がありますので十分注意が必要です。
まずは6本全てのネジをペンタローブドライバーを使い外してしまいます。

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【MacBook Pro 2016 Touch Bar 分解・修理方法5】

本体の背面カバーを開けるところから分解がスタートしますが、この部分は画像3でいうと左下になります。
画像のようにヘラなどの工具を使いカバーを浮かせていきます。

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【MacBook Pro 2016 Touch Bar 分解・修理方法6】

少しカバーを浮かす事ができると指が入りますのでゆっくりと上側に持ち上げるようにします。

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【MacBook Pro 2016 Touch Bar 分解・修理方法7】

今までのMacBook Pro (アルミボディ) はネジを外してから真上に持ち上げるようにすれば簡単に裏蓋を外す事ができましたが、今回少し苦戦してしまいました。
ただ裏蓋を空けるだけですが、少し工夫が必要です。
画像でいう左下、右下を徐々に浮かせていくと赤丸部分のフックを外す事ができますが、この時点で少し硬めになっております。
フックを外しても上側が硬くなっておりますが、真上に持ち上げるのではなく、矢印方向にスライドさせる事で外す事ができるようになっております。
単純にこれだけの作業ですが、構造が全くわからなかったために裏蓋を外すのに10分くらいかかってしまいました。

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【MacBook Pro 2016 Touch Bar 分解・修理方法8】

裏蓋を外す事ができました。
各パーツの位置は以前のMacBook Pro Retinaモデルに似ている気がしますが、Touch Bar、指紋認証機能が新たに加わっている事で明らかに違うところは多々ありますね。

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【MacBook Pro 2016 Touch Bar 分解・修理方法9】

パソコンの分解全てに言える事ですが、バッテリーのコネクターを外すところから始めます。
赤枠部分下にロジックボードに接続されている部分がありますので黒いシールを剥がしてしまいます。

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【MacBook Pro 2016 Touch Bar 分解・修理方法10】

矢印部分に黒いケーブルが右側のロジックボードに接続されておりますが、このケーブルの下に少し大きめのネジがあります。
ケーブルは両面テープでネジ上に固定されておりますのでめくるようにすれば簡単にはがせます。

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【MacBook Pro 2016 Touch Bar 分解・修理方法11】

ドライバーを使いネジを外してしまいましょう!

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【MacBook Pro 2016 Touch Bar 分解・修理方法12】

ネジを外す事ができると黒いシートを浮かす事ができるようになりますが、その下に「+、ー」と記載がありました。
これでバッテリーのコネクターを外す事ができました。

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【MacBook Pro 2016 Touch Bar 分解・修理方法13】

MacBook Pro 2016モデルは噂でSSDがロジックボードに埋め込まれているとありましたが、裏蓋を開けた限りではSSDがどこにあるのかわかりませんでした。
画像の赤枠部分がSSDというわけではないと思いますが、これを外してから電源を入れるとリンゴマークではなく、フォルダマークになる為に、もしかすると、、といった感じですね。
この記事を書いた後に色々と情報が出てきましたが、このパーツはSSDではないですね。
SSDはこのパーツの左側面にありますが、ロジックボードに受け込まれているために後でSSDだけを交換することができないようになっております。
ですので、容量を後で追加することができないために購入する際は気をつけてくださいね!

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【MacBook Pro 2016 Touch Bar 分解・修理方法14】

この部品自体はネジを2本取り外し、下から上に持ち上げるようにすれば簡単に外す事ができました。

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【MacBook Pro 2016 Touch Bar 分解・修理方法15】

以下の画像は先ほど外したパーツですが、これは何のパーツなのでしょうか??
はっきりとした回答は現時点ではできませんが、このパーツを外すとフォルダーマークになることから何かしらハードディスクと関係があると思われます。

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【MacBook Pro 2016 Touch Bar 分解・修理方法16】

こちらは向かって左側のスピーカーですが、赤枠部分のコネクターがロジックボードに接続されておりますので下から上に持ち上げるようにすれば簡単にコネクターを外す事が可能です。

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【MacBook Pro 2016 Touch Bar 分解・修理方法17】

外し方はこのようにコネクターの下側に工具を差し込み上側に起こすようにします。

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【MacBook Pro 2016 Touch Bar 分解・修理方法18】

コネクター以外の本体部分は強力な両面テープで固定されておりますので、そのまま剥がすとなると非常に力を入れる事になります。
この場合はスピーカー裏側あたりをドライヤーや、ヒートガンで軽く熱を加えるようにすれば両面テープがはがれやすくなりますのでおすすめです。
スピーカーは内側から外側に起こすようにすれば外す事ができます。

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【MacBook Pro 2016 Touch Bar 分解・修理方法19】

スピーカーを外す事ができました。

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【MacBook Pro 2016 Touch Bar 分解・修理方法20】

この部分はトラックパッドになりますが、ロジックボードに接続されておりますので赤丸部分のネジを外します。
すると鉄のプレートも同時に外す事ができますので無くさないように保管してください。

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【MacBook Pro 2016 Touch Bar 分解・修理方法21】

ロジックボードに接続されているコネクターがありますので下から上に起こすようにすれば簡単に外す事が可能です。

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【MacBook Pro 2016 Touch Bar 分解・修理方法22】

画像ではすでにトラックパッドは外した状態ですが、赤枠部分にあるネジを全て外すようにします。
ネジを外していくとトラックパッドが外れていくのがわかると思いますが、先ほどの工程で外したケーブルがありますので断線させないように注意が必要です。
全てのネジを外した後にケーブルを隙間に通す事で完全に外す事ができます。

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【MacBook Pro 2016 Touch Bar 分解・修理方法23】

トラックパッドを外す事ができました。
MacBook Pro 2016のトラックパッドは2015年 15インチ A1398などと比較すると相当大きくなっている事がわかりますね。

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【MacBook Pro 2016 Touch Bar 分解・修理方法24】

ここからはロジックボードを外していきますが、今までのMacBook Proと違い外すネジ、コネクターが非常に多くなってしまいました。
これはTouch Barや指紋認証機能が増えた事に比例すると思いますが、ネジの位置、形状を忘れないようにしてください。
ここは向かって右上のFan周りになりますが、青丸、赤四角、赤矢印部分のネジ、コネクターは全て外してしまいます。
コネクターは全て下から上方向に持ち上げるようにすれば外す事ができます。
外す事ができたら左側のFan周り、中央にもネジやコネクター関係はありますので全て外すようにしましょう!

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【MacBook Pro 2016 Touch Bar 分解・修理方法25】

ロジックボードをくるっと回転させましたが、赤枠部分にコネクターがある事がわかりますので外してしまいましょう!

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【MacBook Pro 2016 Touch Bar 分解・修理方法26】

ロジックボード単体をMacBook Pro 2016より取り外す事ができました。

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【MacBook Pro 2016 Touch Bar 分解・修理方法27】

こちらはロジックボードを取り外さないと普段は見れない裏側になっておりますが、やはりSSDらしからぬものはないですね。

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【MacBook Pro 2016 Touch Bar 分解・修理方法28】

Fanのペラペラなケーブルはロジックボードではなく、キーボードのバックライトシート側に接続されておりました。
Fanを取り外す場合はネジとこのケーブルを外せば取り外す事が可能です。

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【MacBook Pro 2016 Touch Bar 分解・修理方法29】

右上にあるヒンジ部分になりますが、液晶上半身を外す場合はこのネジを外す必要があります。
現時点でMacBook Pro 2016の液晶割れをしてしまった方はほとんどいないと思いますが、修理となるとこの作業が必要ですね。

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【MacBook Pro 2016 Touch Bar 分解・修理方法30】

MacBook 12から液晶周りの構造が変わってしまいましたが、今回のMacbookProも同様な構造になっておりました。
MacBook 12の液晶交換は以前のMacBook、MacBook Proの液晶修理に比べると非常に難易度が上がってしまいましたが、今回のMacBook Proも難易度は高いと思われます。
この赤枠部分の内部が液晶ケーブルの一部になっているために液晶修理を行う場合は外す必要がございます。

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【MacBook Pro 2016 Touch Bar 分解・修理方法31】

先ほどのコネクターを外した裏側はこのようになっております。

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【MacBook Pro 2016 Touch Bar 分解・修理方法32】

この部分は向かって右側にあるUSB Cポートになりますが、以前のMacBook Proと違い単体で外す事ができるようになっておりました。
ですので、USBが認識しなくなった場合は単体で部品交換ができる可能性がありますね。
以前のMacBookやMacBook Proの場合はロジックボードに半田付けされていた為に修理代は高額でしたが、格安に修理できそうな予感がします。

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【MacBook Pro 2016 Touch Bar 分解・修理方法33】

こちらは左側のヒンジ部分ですが、MacBook Pro 2016についている端子はUSB Cポート以外にイヤホン端子があります。
イヤホン部分も単体で外す事ができる構造になっておりましたので、修理の場合は格安にできそうですね。

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まとめ

内部の構造はなんとなく伝わったと思いますが、MacBook Proを分解をして思ったことは全てが最新!って感じがしましたね。
今回購入したモデルはデフォルトでは最高スペックの為に30万円もしましたが、なんとか元の状態に戻す事ができて一安心です。
発売されたからまだ2ヶ月経っていないために万が一故障してしまった場合はApple Store以外では修理不可能と思います。
今までの感覚では発売されてから半年から1年くらい経つと部品の流通が海外で始まりますが、日本のパソコン修理店で対応できるのはまだだいぶ先になりそうな気がしますね。

当社の場合は購入後すぐに分解する予定があったためにApple Careなどの保証は一切加入しませんでしたが、今回のMacBook Pro 2016年モデルに関しては新品購入時にApple Careに加入されることを強くお勧めいたします。

当店では部品の仕入れがいち早くできるようにMacの最新機種が出る度に海外のバイヤーから情報を得ています。
部品が入手できればAppleや家電量販店に依頼した場合と比べると半額程度になっておりますので少しでも早く対応できればと思います。
また、液晶交換の依頼が最も多くなっておりますが、部品の値段が若干下がったために以前よりは修理代金は安くなっております。

 

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