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【MacBook Air M1(A2337)】JISキーボードからUSキーボードへの交換事例|埼玉県からのご依頼
「日本語(JIS)キーボードから英語(US)キーボードに交換したい」――MacBookシリーズを使っている方の中には、配列や入力感の違いを理由に、キーボードレイアウトを変更したいと考える方がいます。
今回ご紹介するのは、埼玉県からお問い合わせいただいたMacBook Air M1(A2337)の事例です。
「全く同じ型のスペースグレイMacBook Airを手に入れたが、JISキーボードだったためUS配列に変更したい。
その際の対応可否や見積もりについて知りたい」とのことでした。
結論から言うと、このようなキーボード配列の変更は、通常“トップケース交換”によって行います。
MacBookシリーズでは、バタフライ式やシザー式といったキーボードメカニズムが本体と一体化しているため、キーボード単体の交換が難しい構造となっているのです。
そのため、JIS配列からUS配列へ変更する場合もトップケース(パームレスト部分を含む上部フレーム)ごと交換するのが一般的な方法です。
本記事では、具体的な交換の流れや必要な部品、修理費用の目安などを詳しく解説していきます。
上の写真からもわかるように、MacBook Airのキーボードはトップケースと一体化しており、キー自体だけを簡単に付け替えることはできません。
JIS配列とUS配列では、文字キーの刻印やキーのサイズ・配列が微妙に異なるため、個別のキーを差し替えるのではなく、基盤部分も含めて交換する必要があります。
また、Apple純正部品と互換部品で対応状況が異なる場合もあるため、事前の在庫確認や修理方法の確認が重要です。
JISとUSキーボードの違い
まずは、JISキーボード(日本語配列)とUSキーボード(英語配列)の主な相違点を簡単におさらいしましょう。
- エンターキーの形状:
JISキーボードでは縦に長いエンターキー、USキーボードでは横長のエンターキーとなるのが大きな特徴です。 - 記号キーの配置:
「@」「:」「;」など一部の記号が配置されるキーが異なるため、慣れていないと入力時に戸惑う場合があります。 - かな入力切り替え:
JIS配列では「かな」や「英数」キーが独立しているのに対し、US配列ではそれらがありません。
そのためソフトウェア側の設定で切り替えを行うことが多いです。 - 刻印:
JIS配列ではキーにひらがなが印刷されているのに対し、US配列はすべてアルファベットと記号のみとなります。
打鍵の感覚やキーの表記にこだわりがある方は、USキーボードを好まれることが多いです。
一方で、普段からかな入力を多用する人や、日本語変換に馴染んだ方はJIS配列を使い慣れているかもしれません。
どちらを選ぶかは、あくまで個人の好みや使用環境によって決まると言えます。
キーボード交換(トップケース交換)の流れ
MacBook Air M1(A2337)のキーボード交換は、前述の通りトップケースごとの交換が必要となります。
以下に、一般的な交換作業のステップをまとめました。
- 事前診断・問い合わせ:
お客様から「JISキーボードをUS配列へ変更したい」という要望をヒアリングし、機種やモデル、パーツの在庫状況などを確認します。 - トップケース部品の入手:
Apple純正のトップケースを使用するか、互換パーツを使用するかを選択します。
US配列の在庫があれば即日~数日で対応可能ですが、取り寄せになる場合は1週間ほどかかることもあります。
今回の場合は部品持ち込み修理です。 - 本体の分解と部品の移植:
MacBook Airを分解し、バッテリーやロジックボード、スピーカーなどを安全に取り外します。
その後、交換用のトップケースにこれら内部パーツを移植していきます。 - 新しいキーボードの装着と組み立て:
トップケース(US配列キーボード)を本体に固定し、取り外したパーツを元の位置に戻します。
最後に配線やコネクタをしっかりと接続し、外装を組み立てて完了です。 - 動作テスト:
電源を入れてキーボードやトラックパッド、バッテリーの状態をチェックします。
特にキーボードの全てのキーが正常に入力できるかどうかを念入りに確認します。
作業時間は在庫の有無や修理店の混雑状況によって変わりますが、部品が揃っていれば1~2日で完了することもあります。
内部パーツの移植が必要となるため、キーボード単体の交換よりは作業工程が多い点に注意が必要です。
修理費用と期間の目安
キーボード配列をJISからUSへ変更する場合、トップケースごと交換する必要があるため、主に以下の費用が発生します。
- トップケース部品代:
Apple純正か互換パーツか、在庫状況や流通状況によって価格は変動します。
新品では数万円、リサイクル・リビルド品であればやや安価になる場合もあります。 - 作業工賃:
本体分解や内部パーツの移植など、ある程度の手間がかかる作業となるため、1万円~数万円の工賃がかかることが多いです。 - 修理期間:
在庫があれば1~2日程度で完了することも可能ですが、取り寄せを含む場合は1週間前後かかる場合があります。
最終的な費用や納期は、修理店やパーツの入手経路によって差がありますので、事前に見積もりを依頼しておくことが大切です。
メーカーサポートと専門業者の比較
MacBookのキーボードをUS配列に変更する際、メーカーサポート(Apple公式)を利用する方法と、専門業者やサードパーティの修理店を利用する方法があります。
それぞれにメリット・デメリットがあるため、以下に簡単にまとめてみました。
Apple公式サポート
Apple純正パーツが使用されるため品質面での安心感が高いのが特徴です。
ただし、物理的な改造(配列変更)を公式に認めていない場合や、日本国内でのUS配列修理サポートが限られている可能性もあります。
また、全国から修理依頼が集まるため、数週間の時間を要することも珍しくありません。
専門業者・サードパーティ修理店
在庫があれば短期間(数日以内)で交換作業が行える場合が多く、US配列用のトップケースを取り寄せてもらうことで、比較的柔軟な対応が期待できます。
一方、非公式の修理となるため、メーカー保証の対象外となるリスクがある点には注意が必要です。
キーボード交換における注意点
JIS配列からUS配列への交換は、見た目や操作感が大きく変わるため、多くの方がメリットを感じる一方で、以下のような注意点も存在します。
- 保証やサポート:
Apple公式の改造手続きではない場合、今後のメーカー保証が失効する可能性があります。 - 入力設定の変更:
OS側でキーボードレイアウトをUS配列に設定する必要があります。
一部のキー入力がうまくいかない場合は、システム環境設定からキー配列を再度確認しましょう。 - 再販価値:
中古市場で売却する際、US配列であることがプラスに働く場合と、逆に需要が限られる場合があります。 - パーツの互換性:
MacBookのモデルやリビジョンによって微妙にパーツ仕様が異なることがあるため、正確に型番を確認する必要があります。
よくある質問(FAQ)
Q1: キーキャップだけ差し替えればUS配列にできますか。
A: MacBookのキーボードはトップケースと一体化しているため、単純にキーキャップを入れ替えるだけではレイアウト変更ができません。
物理的な配置が異なるため、トップケースごとの交換が必須です。
Q2: データは消えますか。
A: キーボード交換(トップケース交換)ではストレージを取り外す場合もありますが、データの初期化までは行わないのが通常です。
しかし、万が一に備えてバックアップを取っておくことをおすすめします。
Q3: 交換後にJIS配列に戻すことはできますか。
A: 再度トップケースをJIS配列に取り替えることで可能ですが、コストや手間がかかるため慎重に検討する必要があります。
Q4: 自分で交換することはできますか。
A: MacBook Airの内部は精密部品だらけですので、正しいツールと知識が必要です。
DIYでの交換はリスクが高いため、専門業者や修理店に依頼するのが安全でしょう。
まとめ:MacBook Air M1(A2337)のJIS→USキーボード交換で快適なタイピングを
JIS配列からUS配列への変更は、キーボードの刻印や配列がガラリと変わるため、タイピングがよりスムーズになる一方で、トップケースごと交換する必要があるため、一定のコストと手間がかかります。
今回のように、スペースグレイのMacBook Air M1(A2337)で「どうしてもUS配列にしたい」という場合は、専門業者へ依頼してトップケース交換を行うのが一般的な解決策です。
Apple公式のサポートでは物理的な改造を想定していないケースも多いため、サードパーティ修理店のほうが柔軟に対応できることが多いでしょう。
交換作業のポイントとしては、在庫があるかどうか、互換パーツか純正パーツか、修理後のメーカー保証はどうなるか――といった点をよく確認し、納得の上で依頼することが大切です。
US配列への変更で操作性やデザイン性を高め、快適なMacライフを送りたい方は、ぜひ一度見積もりを取って検討してみてください。
あなたの目的や使用スタイルに合ったキーボードレイアウトへカスタマイズし、さらに生産性を向上させましょう。