パソコンの画面が映らない場合の原因は液晶、バックライト、マザーボード?

LenovoのノートパソコンZ500をお使いの方よりパソコンの画面が映らなくなってしまったという事で修理の依頼がありました。

以下で故障の原因と実際にあったパソコン修理の事例を見ていきたいと思います。

 


 

【パソコンの画面が映らなくなる原因】

画面が映らない症状になってしまう原因は液晶と思われがちですが、メモリの故障でも画面が映らなくなるために外見上から判断することは難しいです。
その他にも液晶故障、ケーブル故障、マザーボード故障などがありますが、1箇所づつパーツの調査をし切り分けをしていきます。
その中でも故障として多い部分はやはり液晶になりますので液晶についてご説明をさせていただきます。
液晶にもは大きく分けると2種類あり、以前のCCFL液晶と最近のLED液晶の場合で原因は異なりますが、今回はLED液晶で説明します。
LED液晶を使っているパソコンで画面が映らない、かすかにしか見えない場合は液晶パネル故障、ケーブル故障、マザーボード故障のいずれかです。

 

1. パソコンの画面が映らない場合の液晶パネル交換

液晶自体が壊れてしまうと映らなくなるために液晶交換が必要ですが、パネル交換だけで済むようでしたら原因としてはわかりやすいです。
ただし、パソコン修理の項目で最も高額な料金と言われているのが画面交換になりますので、修理料金次第では買い替えも検討しなければなりません。
メーカー見積もりと比較をすると8割程度の機種が半額から3分の1程度の修理代金で完了しております。

 

2. パソコンの画面が映らない場合の液晶ケーブル交換

液晶ケーブルが故障しているかを見極めるにはある程度の分解や診断が必要になるために、すぐに故障の切り分けをする事は難しくなっております。
液晶ケーブルの片方はパネル側に接続され、もう片方のケーブルはマザーボード側に接続されますが、両方の部位を分解していく必要があるためにケーブル交換、取り外しには時間がかかります。
部品自体の在庫があれば1時間前後でケーブルの交換はできるのですが、液晶ケーブルの入手が困難なパーツでもありますので入手できるかできないかが非常に重要になってきます。
ケーブルは1つの被覆に何本も細い線が入っており、1本でも断線してしまうと画面の表示がおかしくなってしまったり、画面が映らないといった症状につながります。

 

3. パソコンの画面が映らない場合のマザーボード交換、修理

マザーボードはパソコンの最重要パーツですが、万が一故障してしまうと軽傷ではなく重症扱いになりますので修理代金としては液晶交換同様に高額になってしまいます。
マザーボード交換でしか対応ができない場合もあれば、修理(補修)で改善する場合もございます。
マザーボードにあるグラフィックチップ(グラフィックボード)に故障が出てくると、画面が映らない、画面に線が入るといった症状になります。

 


 

以下は実際に画面が映らないパソコン修理をした内容です。

 

【パソコン故障のお問い合わせ内容】
電源を入れても画面が映らないが、昨日までは普通に使えていた。
思い当たる事とすれば、ヒンジ部分がパソコン購入時に比べるとゆるくなってきていて、画面の角度によっては表示されない状態でだましだまし使ってきました。
現在はパソコンの電源ランプはつきますが、よくみるとうっすらとしか映っていない状態になっております。
との事でした。

診断調査の結果、今回のLenovo Z500の場合は液晶ケーブル故障でした。
当社ではケーブルのみを交換、修理する事ができますが、メーカーの場合は液晶上半身ごとの交換になりますので費用はかなり変わってきます。

Z500 液晶ケーブル

こちらは液晶パネルに接続されているケーブル部分ですが、ケーブル交換を行うためにパネルより取り外します。

Z500 液晶ケーブル交換

こちらは先ほどとは反対になるマザーボード側ですが、先ほどと同様にケーブルを取り外します。

Z500 液晶ケーブル故障、ケーブル焼け

今回のパソコン故障箇所です。
赤丸部分のケーブルがショートしており、被覆内部に入っているケーブルが何本かショート(焼け)しているのが確認できました。
先ほどの画面が映らなくなる原因でも説明をさせていただきましたが、修理でなく、ケーブル交換をいたします。

 

Lenovo Z500の液晶ケーブルの在庫がないために海外より部品の取り寄せを行いましたが、修理にかかった納期はパソコンをお預かりしてから10日位です。
ノートパソコンの液晶ケーブルはどのメーカーでも部品入手が難しく、国内で仕入れできる可能性は低いために海外より取り寄せとなりますが、海外であれば100%仕入れができるわけではなく、80%程度が入手できるといった状態です。
ですのでケーブルの仕入れができないパソコンに関してはお客様に事情を説明し、修理をしてみるしか方法はないのです。

 

【補足】CCFL液晶で画面が映らない場合

上記の内容は比較的最近のパソコンに使われているLED液晶で説明をさせて頂きましたが、以前のパソコンの画面はLEDではなくCCFLでした。
CCFLの場合はバックライト切れ、インバーター故障も考えられますので画面が映らない場合はこの辺りの調査も行います。
バックライト交換、インバーター交換の場合はモニターを交換するわけではないために、画面が映らない場合でも比較的格安に直すことが可能です。

 

パソコンの画面が映らない場合のまとめ

画面が映らなくなってしまった場合は一度外部モニターに接続してみてデータが残っているか、正常に表示されているのかをチェックした方が良いです。
この作業を行うことで自分である程度故障の切り分けまでができるために、なんとなくの修理代金も予測しやすいと思います。

 

ただし、自分でケーブル交換をするのは難しい作業になりますので、パソコン修理店に相談される事をオススメいたします。

液晶ケーブル交換の料金はこちら

 

パソコン買取り