パソコンの同一機種から液晶の移植をいたしました!

U938/T 表示不良

同一機種からの画面移植で画面割れを解決

今回は、富士通のノートパソコン U938/T で液晶割れが発生し、もう一台全く同じ型番のパソコンが手元にあるというお客様から、「壊れていないパソコンの液晶を、液晶割れしたパソコンに移植して使いたい」というご依頼をいただきました。

通常、修理店で扱う方法は部品の手配・交換がメインですが、ユーザー側で部品を用意できる場合(今回は故障していない同機種をお持ち)には、移植という方法も可能です。
ただし、この作業にはいくつかのポイントと注意事項がございますので、詳しく解説していきたいと思います。


【故障のお問い合わせ内容】

「同じパソコンを2台持っているのですが、片方が液晶割れで表示不良を起こしてしまいました。
もう一方は使っていないので、壊れていない方の画面を液晶割れのパソコン側に移植して修理したいのですが、対応できますか?」

このお問い合わせ内容はめずらしく感じるかもしれませんが、ノートパソコンをビジネスや研究などで複数台所有しているケースでは一定のニーズがあります。
液晶だけ故障してほかのパーツは無事な場合、部品取りとして同一モデルを確保しておけばパネル交換に近い形で再利用することができます。


U938/Tの状態確認と修理方針

修理依頼のあったU938/Tに電源を入れて確認すると、部分的に液晶が割れており、画面の一部でちらつきが発生していました。
バックライトは点灯していて、外部ディスプレイへの出力では問題なく表示されたので、SSDやマザーボードは無事と判断できます。
富士通LIFEBOOKのUシリーズは薄型・軽量で持ち運びに便利ですが、液晶パネルや上半身部分が非常に薄く設計されているため、衝撃や圧力が加わると簡単に割れてしまうリスクがあります。
今回の症状がまさにその典型例といえるでしょう。

通常の液晶交換なら、当社に在庫があればその液晶パネルを使って作業が完了します。
しかし、本ケースではあらかじめお客様が「同型のもう一台」を用意しているため、その液晶パネルを移植することで修理費用を抑えたい、あるいはスピーディに直したいというご希望でした。
U938/Tはタッチパネルを搭載したモデルも多く、なおかつ富士通製独特の仕様で特殊なフレーム構造をしているものがあり、部品の互換性があるかどうかが重要なポイントになります。
今回の場合は、全く同じ型番で生産時期も近いため、液晶パネルを流用できる見込みが高いと判断し、作業に取りかかりました。


移植作業と仕上がりの確認

1. 故障パソコンからの取り外し:まずは液晶割れが起きたU938/Tの上半身部分を丁寧に分解し、液晶パネルを取り出します。
2. 正常パソコンからの取り外し:次に、正常なU938/Tの上半身を分解し、使用可能な液晶パネルを取り出します。
3. 液晶パネル移植:故障パソコン側のフレームに、正常パソコン側から取り出した液晶パネルを組み込みます。コネクタの形状やフレームの対応を確かめながら慎重に固定していきます。

作業後、電源を入れてみると問題なく画面全体が映り、ちらつきが解消され、タッチパネル機能も正常に動作していました。
データの初期化は行わずに液晶部分のみを入れ替えているので、OSやファイル、アプリケーションの設定は修理前の状態を保ったままです。
修理後は40分~1時間ほど動作テストを行い、問題が再発しないことを確認しました。


移植修理の注意点・保証について

今回のように「お客様が用意したパネルを移植する」「全く同じ機種の液晶を移す」といった作業は、一般的な修理店があまり行わない方法です。
当社ではご要望に応じて対応可能ですが、注意事項がいくつかあります。
1. 動作保証:移植に使用するパネルはお客様側が用意されるため、修理後に万が一液晶パネル内部の不具合が判明しても、当社では保証対象外となります。
2. 同型番でも部品に差異がある場合:富士通を含め、メーカーによっては同一型番でも製造ロットや時期によって液晶パネルの仕様が異なることがあります。
コネクタ形状やサイズ、背面の固定方法などが一致しない場合、移植は困難です。
3. タッチパネルの認識:タッチパネル搭載モデルでは、液晶パネルとタッチセンサーが別パーツでも、一体化している場合でも、互換性があるか要チェックです。

修理店にて液晶パネル部品を用意する場合、通常は当社が用意した新品・中古パネルに対して数ヶ月の動作保証をお付けできますが、お客様持ち込み部品での作業は、パネル自体の品質や耐久性を担保しかねるため、保証対象外になる点はご了承ください。


作業期間と料金イメージ

液晶パネルの「移植」修理は、パネル自体を当店で用意するわけではないため、部品の取り寄せ期間はゼロとなり、作業時間自体は1時間程度で完了するケースが多いです。
今回のU938/Tも、液晶パネルの形状やコネクタが同じであることを確認後、40分ほどで作業を終了し問題なく映りました。
「持ち込みパーツを使った修理」の場合は、工賃と分解調整費用のみご請求させていただきますが、修理後のパネル品質・動作保証はいたしかねます。
一方、「当社が用意するパネルを使った通常修理」ならば、修理後にパネルが初期不良を起こした場合でも保証が適用されるメリットがあります。


U938/Tの買取相談も可能です

当店はパソコン修理だけでなく、パソコン買取にも対応しております。
もし修理費用より買い替えを検討している、もしくは使っていないパソコンを処分したいという場合は、ジャンク状態でもお値段がつく可能性がございます。
基本的に一般の買取店では液晶割れを含む故障品はジャンク扱いで大幅に値が下がってしまいますが、当社は修理店として再利用できるパーツを査定に含めますので、より有利な査定価格を提示できるかもしれません。
悩んでいる方は、修理と買取を比較検討してみてはいかがでしょうか。