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パソコンの画面が黄色くなる原因と対処法~液晶黄ばみの原因を徹底解説~
長年(5年以上)パソコンを使用していると、新品購入時と比べて画面が黄色っぽくなったり、黄ばみが発生する場合があります。
最近(Windows 7以降)のパソコンは比較的少ない症状ですが、Windows XPやVISTA世代のノートパソコンでは顕著に見られます。
これは主に液晶パネルのバックライト方式の違い(CCFLからLEDへ)や、経年劣化によるアクリル板の焼けなどが原因です。
本記事では、具体的な黄ばみのチェック方法や液晶パネルの構造、修理・交換のメリットと注意点などを詳しく解説します。
なぜパソコンの画面が黄色くなるのか?
Windows XPやVISTA世代の液晶パネルには、CCFL(冷陰極管)というバックライトが多く使われていました。
近年のパソコン(Windows 7以降)では省電力かつ発色が安定しやすいLED液晶が一般的になったため、黄ばみの症状は大幅に減少しています。
ただし、CCFL方式の古い液晶パネルを長年使用していると、内部のバックライトやアクリル板が焼けてしまい、徐々に画面全体が黄色く見えるようになってしまいます。
テレビがブラウン管から液晶テレビ(薄型)に変更されたように、ノートパソコンの画面も2010年あたりからLED液晶に切り替わりました。
ですので、LED液晶の場合は黄ばみによるトラブルは少ないです。
もちろん黄ばみの原因は1つに限らず、劣化による色味の変化がメインとはいえ、故障の場合も考えられます。
しかし、XP、VISTAあたりのパソコンで画面が明らかに黄色くなってきた場合は、ほぼ経年劣化が原因であるケースが多く、根本的な改善を望むなら液晶パネルを交換するしかありません。
画面の黄ばみ・黄色表示になってしまった場合の確認方法
毎回同じパソコンの画面を見ていると徐々に黄ばみが進行していても気づきにくいものです。
特に気づきやすいのは、白背景(ホワイトスクリーン)を表示したとき。たとえば以下のような手順で確認できます。
- メモ帳や白背景のサイトなどを全画面表示する
- 画面の横にコピー用紙(真っ白な紙)を並べて比較する
紙の白色と画面を見比べて、画面が黄ばんでいるかどうかをチェックします。
もし比較しても違和感がない場合は問題ありませんが、明らかに黄色っぽく変色しているようなら、液晶パネルが劣化している可能性が高いです。
メーカーによっては、標準設定の時点でやや青みがかった色合いになることもありますが、これは「色温度」の違いであり、劣化や故障とは異なるため特に問題はありません。
液晶パネルの構造と黄ばみ・黄色表示の理由
ノートパソコンに使われているCCFL方式の液晶パネルは、外から見ると1枚のパネルに見えますが、実際には複数枚のパーツで構成されています。
以下の画像のように、パソコン本体から取り外した液晶パネルのバックライトを光らせると、本来なら白色に見える部分が黄色く変色しているのが分かるケースがあります。
画面が黄色くなる最大の理由は、バックライトの劣化に加え、内部のアクリル板が焼けてしまうことで茶色っぽくなっているためです。
つまり、焦げた色がそのまま液晶に反映されているイメージです。
下の画像は同型番の液晶パネルですが、左下・右下にやや劣化があるものの、全体的には白く表示されています。
比較してみると、パネル内部のアクリル板がどれほど黄ばんでいるかによって、白背景が黄色く見える度合いが変わるのが分かります。

バックライト交換でどこまで改善できる?
古いパソコンの場合、バックライトだけ交換して明るさを取り戻す方法もありますが、黄ばみ(黄色表示)自体を完全に解消するには液晶パネル交換が望ましいです。
バックライトの交換のみでは、アクリル板が焦げている問題を根本的に解決できない場合があるからです。

ただし、機種や修理予算によってはバックライト交換が最適な選択肢になることもあります。
大きく費用をかけたくない場合や、黄ばみが軽度でそこまで気にならない場合には、無理にパネル交換をしなくても問題ないこともあるでしょう。
【パソコンの画面が黄色になってしまった場合のまとめ】
- 液晶パネルの交換:黄ばみや経年劣化を根本的に解消したいなら最も効果的。
新品部品ならさらに改善度が高い。 - バックライト交換:明るさを復元できるが、アクリル板の焦げが激しい場合は効果が限定的。
- そのまま使い続ける:多少黄ばみがあっても許容できるなら、費用対効果を優先し、現状維持も選択肢の一つ。
Windows XPやVISTA世代のノートパソコンは、ハードウェアの限界も近づいていることが多いですが、「まだ動作に問題はなく使い続けたい」という方は、まずは修理店で見積もりを取ってみるとよいでしょう。
液晶交換の場合は費用が高くなりがちですが、中古パネルを使うなどして費用を抑えることができるケースもあります。
パネル交換かバックライト交換か迷う場合は、パソコンの状態や修理費用、今後の使用目的を考慮して総合的に判断することをおすすめします。
よくある質問(FAQ)
- Q1. パソコンの画面が黄ばむ原因は経年劣化以外にもありますか?
- A. 稀にマザーボードやケーブルの接触不良で色味がおかしくなるケースもありますが、XPやVISTA世代での「黄ばみ」は多くが液晶パネル内部の経年劣化に起因します。
- Q2. バックライト交換と液晶パネル交換、どちらが安いですか?
- A. 一般的にバックライト交換の方が安価なことが多いです。
しかし、焼けたアクリル板までは改善できないため、黄ばみを完全に解消したい場合はパネル交換が効果的です。 - Q3. 新しいノートパソコン(LED液晶)でも黄色くなることはありますか?
- A. LED液晶はCCFLに比べて劣化が起きにくいですが、長年使用すれば多少の色味変化が見られることはあります。
ただし、CCFLほど顕著ではありません。 - Q4. ノートパソコンを買い替えるか修理するか迷っています。
- A. パソコンのスペックや用途、今後の使用期間を考慮するのがおすすめです。
古いOSや低スペックの場合、修理費用よりも買い替えの方がコスパが良い場合もあります。 - Q5. 液晶パネルを交換したらデータは消えてしまいますか?
- A. 液晶交換やバックライト交換は画面表示部分のみの作業です。
ハードディスクやSSDには触れませんので、基本的にデータが消える心配はありません。
とはいえ、万一に備えてバックアップは取っておきましょう。










