MacBookのカーネルパニックからデータ取り出しについて

今回はカーネルパニックで起動しなくなったMacからデータをどうやって取り出すのかを簡単に説明いたします。
以下は実際にMacの修理依頼があった内容になりますが、データ復旧目的ではなく、液晶が故障したとの事で修理の依頼がありました。

Mac カーネルパニックが出た場合の修理について

当初は液晶が完全に割れてしまったMacBookの液晶交換で修理を進める予定でしたが、Macをお預かり後データが残っているのかを外部モニターで確認した所、かなり怪しい雰囲気があったために液晶修理以外に調査をする事にいたしました。

まず、液晶交換をさせていただき正常に表示はされるようになったのですが、OSが起動ぜずカーネルパニックを引き起こしておりました。
何回か電源のON、OFFをしても正常に起動せず、最初のリンゴマークが出て2秒くらいすると以下のカーネルパニックの状態になってしまっておりました。

 

Macカーネルパニック

 

 

液晶割れをしてしまう理由は人それぞれですが、共通して言えることはMacに衝撃が加わったという事です。
液晶割れでカーネルパニックになることは今までの経験からするとあまりないのですが、考えられる理由としてはハード側の故障が他にもあるという事です。

ハードディスク故障、メモリ故障、ロジックボード故障などが考えられますが、ハードウェアが壊れてしまった場合はパーツ交換をしてみる必要がありますので調査が必要です。
そもそもカーネルパニックとは何かしらのエラーがMacにある時に表示されるエラー画面になりますが、今回の機種は新型のMacBook 12インチです。
新型のMacbook 12インチはメモリ、ハードディスクはロジックボードにオンボード仕様になっている為に、増設したり取り外す事ができないようになっております。

過去のMacbook、MacBook Proの場合はメモリ交換、ハードディスク交換は分解ができる方でしたら取り外す事ができた為に、データの取り出しもハードディスクさえ取り出してしまえばなんとかなった感じですが、MacBook 12やタッチバー付きのMあc簿おkP路ではハードディスクのみの取り外しができません。

じゃあMacのデータ取り出しはどうしたら良いの?

Macには以前よりターゲットディスクモードというものがあり、これを利用します。
ただしターゲットディスクモードを利用するにはもう1台Macが必要になりますので、新規で用意をするか、知り合いに相談をされてくださいね。
(ターゲットディスクモードは電源が入る状態でないと使うことはできません。)
ターゲットディスクモードは2つのパソコンを1本のケーブルでつなぎ、正常に動作するMacでデータを取り出す感じですので、壊れたMacが外付けのUSBになる感じです。
また、ターゲットディスクモードがうまくいけば正常に動作するMac側のデスクトップ画面にアイコンが表示されます。
通常のUSBケーブルとMacで使うライトニングケーブル (ターゲットディスクモードで使うケーブル) は違う種類になりますので購入する際は間違えないようにしてくださいね。

今回の場合はMacBook 12になりますが、他のMacの場合でも基本的にやり方は同じです。
まず、MacBook 12インチの場合はUSBポートがTYPE-Cになっている為によく使うUSBケーブルは使う事ができません。
あいにく専用ケーブルが欠品していた為に変換器を使いなんとかMac間をケーブルで接続する事ができました。

カーネルパニックが出ているパソコンの電源が落ちている状態で、キーボード「T」を押しながら電源を入れてください。
すると見たことのない画面が表示されると思いますが、実際の画像が以下となります。

 

ターゲットディスクモード

 

 

左側のMacがカーネルパニックが出ていたMacBookで、右側が正常に使う事ができるMacBook Proになります。
接続をするとデスクトップ上に左側のMacのハードディスクアイコンが表示されました。
アイコンをダブルクリックした状態が右側の画像になりますが、正常にデータにアクセスする事ができました。
バックアップを取るのであればこの状態でバックアップを取った方が良いです。
起動しないMacは急にデータにアクセスできなくなってしまう事もありますので注意が必要です。

今回のMacBookの結果ですが、ハードウェアの故障ではなく、OS不具合によるものでした。
ですが、ディスクユーティリティでの修復では改善されなかったのでOSの再インストールが必要となりました。
ただしとりあえずはタイムマシンでバックアップを取っていたようでしたので完全な初期化ではないですね。


iPhoneの需要に伴いMacを所有された方は非常に多いですが、覚えておくと結構使い勝手の良いコマンドを以下に記載しておきます。
操作方法ですが、Macの電源が落ちている状態で電源を入れる際に以下のキーを同時に押します。

・command + R
インターネットリカバリ、ディスクユーテリティ、タイムマシンによる復元などに使う。

・shift
セーフモード

・T
ターゲットモード

・alt
起動ディスク選択

 

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